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さまよう羊のように 8-2

†††8-2

「なに?チャックがいない?」
「はい、タームさん」
部下がおずおずと申し訳なさそうに言う。タームの部屋に入った連中は大抵この無表情に気圧されてしまう。
「何度電話しても出なくって・・・・・・」
「あいつは今何の仕事をしてた?」
部下の歯切れの悪い報告を断ち切るように質問を出す。
「は、はい。えーと、クスリの売買を何件かと・・・・・・引っ張ってきた奴の管理ですね」
部下はやや上を向いて一つ一つ思い出すように答える。
「・・・・・・そうか。代わりの担当の担当を呼んでくれ」
「はい、わかりました」
部下は礼をしながらやはりおずおずと部屋から出て行った。

†††

北の海の魔女 80

†††80

「なあ、武器ってどこに置いときゃあいいんだ?」
「食料貯蔵庫の隣だよ、確か」
「そっかそっか」
鎧を着た兵士が二人連れで槍を持ち、ぷらぷらと歩いている。
二人は鎧を外し、ややうきうきとした足取りですれ違っていく兵士を横目で見た。
「・・・・・・早く行こうぜ」
「・・・・・・だな」
二人は歩く速度を速めて目的地へと急ぐ。

「げ、めっちゃ並んでんじゃん」
「こりゃあ、長いな・・・・・・」
目的地に着いた二人が見たのは恐ろしく長く伸びた兵士の行列だった。
みんな早く宴会に行きたいのでどこかそわそわ、いらいらしている。
「並ばなきゃだめなのか・・・・・・」
「しょうがないさ」
二人は大人しく列に並ぶことにした。

†††