FC2ブログ


やっほー!

最近めっきり寒くなってきましたねー。でもまだ私は家では半袖と短パンを愛用して震えています。ばかですね。
こたつを敷こうかなー。

はーい、まあ雑談(?)はこのくらいにして本題。

「詰みげー」が四章に突入しましたねー。わーい。
「詰みげー」の更新をストップしまーす。わーい。
・・・・・・ん?

いや、ネタ切れなんか、じゃあ、ないですよ・・・・・・?書きためもあります。十分に。なんなら一月毎日更新できるくらいは溜まってます。
ただまあ、書いててどーも気持ちが悪いんですね。何が気持ち悪いって、
整理されてないんですよー。

私の作品全体に言えることですが、整理されていない。
どこがどうとかよくわからないのですが、そんな気持ち悪さがあるのです。

というわけで、今回は四章を出す前に一度四章全体書いた上で見直そうかと。思っているわけであります。
まー、完全に自己満足の世界ですが、書き直しをするのはこりごりなので(実は「小説を読もう」では書き直しを繰り返しています)。

そんなワケで、更新を一時ストップしようと思いまして。たぶん11月には再開するでしょう。たぶんですが。

なお、ストップしたからと言って内容がグレードアップするかというと決してそんなことはないのであしからず。

代わりと言っては何ですが、「北の海の魔女」の更新ピッチを上げていきます。目指せ、年内完結!


ぐだぐだと何やら書きましたが、要するに、わがままで「詰みげー」をしばらく止める、ということです。
本当にごめんなさいね、わがままで。

・・・・・・はーい、というワケでぇ~。
「北の海の魔女」を読んでいってくれや!

北の海の魔女 95

†††95

アヴィンの関所を出発する晩、つまりはグルップリーを説得した後で少年とホルトゥンは将軍の野営テントへと入った。

「誰だ貴様等は」

将軍が二人に尋ねる。将軍からは始めて見る顔であろうが、二人からすれば何度も見た顔である。
ホルトゥンの魔法『幻影(ファントム)』は一定の範囲内にいる対象にホルトゥンの望む幻影をみせるものだ。
なお、その際範囲内にいる相手には無差別に例外無く、幻影を見せてしまう。また範囲外からはホルトゥンが作った幻影は一切見ることはできない.
その魔法でホルトゥンはアヴィンの関所を通過する将軍に近寄り、彼の発言・行動を完全に上塗り・認識されないようにし、偽の命令を将軍補佐に下すことで西の国の軍を操っていた。
この過程で少年とホルトゥンは将軍には一度も姿を見せていない。

「僕たちは東の国の者だ」

少年が淡々と将軍に告げる。将軍はその大きな目をギラつかせて少年を睨みつけた。彼はとっくに縛り付けられていてそれくらいしかできることはなかった。

「・・・・・・貴様等の仕業か?」

軍を奪ったこと全てをひっくるめて、ということだろう。

「そうだよ」
「こんなことをしてタダで済むと思うなよ・・・・・・!」
「フフ・・・・・・。月並みだね。・・・・・・さて、あなたとは交渉がしたいんだよ。将軍」
「・・・・・・交渉だと?敵国と交渉など、」
「建前は結構。アンタは今自分とアンタの軍が置かれている現状をおそらくはほぼ完全に把握しているはずだ。判断材料はあるからね」
「・・・・・・お前たちは私にすり替わり、指揮系統を掌握した。そういうことだろう」
「そうだ。今後アンタがこの状況を打開できる可能性は?」
「無い。と回答するほか無いくらい貴様ならわかるだろう、小僧」
「ごもっともだね。さて、交渉の内容だけど・・・・・・聞く?」
「・・・・・・無論だ」
「オーケー。まず僕らだけど、実は王に恨みがあるんだ。それでその手伝いをしてほしい」
「王だと?東のか?」
「そうだ。奴の治世は明らかに理不尽かつ私欲にまみれている。このままにはしておけない。アンタには僕たちの反乱の手伝いをしてもらう」
「それはつまり・・・・・・」
「僕らはアンタの敵じゃない。むしろ味方と言っていい。僕らはアンタが東の国を攻める手伝いをすると考えてくれればいいよ。ただし、僕の指示には従ってもらうけどね」
「なぜだ?」
「悪いけど、僕の方が頭が回るみたいだしね」
「・・・・・・」
「それでどうする?協力するのか、しないのか?」
「も、もっと詳しい説明はしてくれないのか?」
「しない。時間がなくてね。手伝うのか手伝わないのか、ハッキリとこの場で決めてもらう」
「くっ・・・・・・。うぅ・・・・・・」

そのとき、ホルトゥンが小さく咳払いをする。

「ああ。忘れていたよ。もしも僕の指示に従ってくれれば当然礼はするよ。これが前金だ。手伝ってくれればこの十倍払う」

少年がちょいちょいと指で合図するとホルトゥンは前に進み出て鞄を机の上に置いた。
重い鞄の音に将軍の心はわずかに揺れた。そして自分をじっと見つめている少年に気づいた。

(こいつの目を見ろ。まるで俺の心などお見通しだと言わんばかりに自
信たっぷりの顔だ・・・・・・)

「どうだい?心が揺れるだろう?」
「いや。金で釣られるほど私は、」
「建前は結構だと言ったろう。さあ、鞄を開けてくれ」

ホルトゥンが鞄を開ける。中には札束がぎっしりと詰まっていた。

「三億ギーレンある。不満か?」
「不満ではないが・・・・・・」
「やはり説明が必要だと?」
「・・・・・・そうだ」
「さっきも言ったとおり時間が無いんだ。今晩中に出発したくてね。今決断しないのなら補佐の男に頼む」
「時間が無いのではなかったのか。また説明すればさらに時間がかかるのではないか?」
「実はもう説明は済ませてある。補佐は金のことは知らない」
「つまり、私が断れば?」
「アンタはこのまま拘束。指揮を補佐官に取らせて、金も彼に渡す」

将軍は顔を背け、一度舌打ちをしたがすぐにまた少年に向き直った。

「・・・・・・わかった。手伝おう」
「よし。ではこの誓約書にサインしてくれ」
「サイン?」
「そうだ。よく読んでサインするか決めてくれ。ああ、シャイン・コメットというのは僕の名前だ」

誓約書には以下のことが書かれていた。

一つ、契約者は一ヶ月の間、シャイン・コメットの指示に決して背かないことを誓う。

一つ、シャイン・コメットに危害を加えてはならない。

一つシャイン・コメットは一ヶ月後に報酬三〇億ギーレンを渡すこと。

なお、受取承諾は受取証明書への本契約者のサインをもって完了する。
以上の条件を承諾するなら右の欄に契約承認のサインをし、拇印を押せ。
シャイン・コメットも同様にサインと拇印を押せ。

「何なんだこれは・・・・・・?」
「誓約書だよ。何事もきっちりしておかないとね」
「しかしこれは・・・・・・」
「サインするのかしないのか?」

将軍は黙ってホルトゥンから羽ペンをひったくりサインし、ホルトゥンの差し出した朱肉で拇印を押した。
続いてシャイン・コメット、少年が同じことをする。
すると誓約書に『誓約は成立した』という文字が現れた。

「何だ!?」
「見ての通りさ。誓約は成立した。まあこの誓いを破らないことだね」
「どういうことだ・・・・・・?」
「この男は魔法使いでね。誓約の魔法を使ってもらった」
「誓約の魔法・・・・・・?」

ホルトゥンが横から誓約書を取って懐にしまった。

「そう。この誓約書に書かれた内容に反することをした場合、何らかの罰が発生する」
「罰、だと?」
「罰は誓約の内容に応じて重くなる。今回は一番目、二番目の条件が非常に重いから罰も相当のはずだよ。アンタだけに被害が及ぶとは限らないね」
「どういうことだ!!」
「人質を取ったってことだよ。誓約が破られればそれに見合うアンタの大切な何かを徴収する。無論、物とは限らない」

少年の言葉を聞いて将軍の顔が見る見る紅潮する。

「きっ、貴様ァッ!!」
「安心しなよ。僕も誓約の縛りを受けたんだ。金は払う。アンタはただ誓約を遵守すればいいだけだろ?」
「ぎぎぎぎぎ・・・・・・!」
「じゃあな。また来る。・・・・・・おっと」

少年はホルトゥンに合図して鞄を回収させた。中には『前金』と言っていた大金がまだ入っている。

「これはやっぱりまだ渡せないや。変な気を起こさないとも限らないし、終わってから全額払うことにするよ」
「なに!?そんなことをすればお前は、」
「誓約に反するって?『前金』は誓約には書いてないから問題ないよ」
「きっ、貴様ぁ・・・・・・!!」
「他の用を済ませたらすぐに来る。『ここにいろ。余計なことをするな』これは『指示』だ。わかったか?」
「ぐっ・・・・・・」
「それとな」

少年はテントの入り口で振り返り、口元に笑みを浮かべて一言付け加えた。

「補佐官に説明したって言うのウソだから。彼は僕たちの存在さえ知らないよ。それじゃ、これからもよろしく」

少年はひらひらと手を振って将軍の幕舎を後にした。

†††

北の海の魔女 94

†††94

自分に与えられていた部屋に戻ると少女は中にアリスが入ったビンを机の上にそっと置き、自分はイスに腰掛けました。
「これからどうしましょうか・・・・・・」
内容は独り言なのだが、その言葉は自然とカエルにされたアリスに向けて発せられていた。
「・・・・・・あの魔女はわたしに何かの魔法を掛けようとしていた。まだそれはあきらめていないんだわ。だから魔女は出ていった。準備をするために。どんな魔法かしら?」
少女は少しの間黙ってアリスを見つめていましたが答えは出ませんでした。
「・・・・・・あんまり健康によくなさそうってことしかわからないわね。やっぱり逃げた方がいいかしら・・・・・・。アリスはどう思う?」
机の上にあごを乗せ、少女はアリスに問いかける。
アリスはただ、ゲコ、と鳴いただけだった。
少女は、どっちかわかんないわね、と言って笑い、手を頭の後ろで組んでイスを後ろに傾かせ始めました。
「どうしようかしらね。逃げられないかもしれないし、捕まったら確実にカエルよりも悪い目に遭いそう。でもどんな魔法にかけられるのかわからないから・・・・・・。あ~もう!どうすればいいってのよ!」
アリスはどう思う?ともう一度少女はビンの中のカエルに尋ねてビンをちょん、とつついた。
カエルは今度は、ぐぁ、と鳴いた。
少女がふふ、と笑うと、くぅ~、と小さな音が部屋の中に鳴った。少女はアリスに、これであいこね、と言ってさらに笑った。
「魔女はご飯について何も言わなかったけど・・・・・・、それって何を食べてもいいってことよね!台所でごちそう作っちゃいましょ。アリスはここで待っててね。すぐに戻るから」

少女はアリスをおいて部屋を出ました。
少女はふう、と母親のつくようなため息を吐くと台所へ向かう階段へと歩き始めました。
階段を下りながら少女は考えます。

仮に。
仮にわたしが逃げ出したとして。
そしてそれに成功したとして。
・・・・・・外の世界でアリスを元に戻せるのかしら?

知らないうちに少女は思考の枷を心にかけていました。

†††

詰みゲー! 4-2

†††4-2

「いいさ。まあ、こちらこそよろしくな」
オーレンは手を振ると、思い出したように言った。
「あのお転婆な君の姫様は応接間にいるはずだよ」
「なっ・・・・・・!?」
青年の言葉に少年の顔がみるみるうちに紅くなっていった。
「俺は、ミリアとは・・・・・・!」
「クックッ・・・・・・。いや、冗談だよ。悪く思うな」
「やめて下さいよ・・・・・・」
「悪かったよ、ごめん」
ちっとも反省していない様子で青年は踵を返した。頑張れよ少年!と妙なセリフを吐くと彼はそのまま歩き去っていった。
「・・・・・・あれで臣下なのか?」
少年はそうつぶやいたが、すぐに王様(関西弁)のことを思いだし、当然だなと思い直した。
(応接間ね・・・・・・。どっちだろ。教えてくれればよかったのに)
次に出くわした人に聞くことにしてとりあえず少年は歩き出した。

(俺がミリアを・・・・・・、ね)
暗い笑みを浮かべて少年は廊下を歩いていった。

†††

詰みゲー 4-1

†††4-1

「クロックタウンから伸びていた影の巨塔、これが王様の仰っていた『王宮(パレス)』だ」
長い説明を終えると黒い礼服姿の青年はそう言った。
「君が破壊する対象であり、敵の本拠地だよ」
「あのレインっていう大魔術師は・・・・・・」
「そうだ」
マントを羽織った少年の言葉を受けてオーレンと呼ばれた礼服の青年ががうなずく。
「レイン・エストラルト。旧ウェストリア連邦、テポト王国のエストラルト公爵家の御令嬢だ。私はその元執事、オーレン・ブルーウォーター。・・・・・・これでいいかな?」
マントを羽織った少年はため息とともに椅子の背にもたれ掛かった。
「ふふふ、疲れたか?」
「ええ。少し」
「まあ、無理もない。かなり長い間話していたからな。茶を入れ直そうか」
オーレンはティーポットから少年と自らのカップに茶をゆっくりと注ぎ始めた。
「ありがとう。あの・・・・・・」
「なんだ?聞きたいことがあれば質問しなさい」
「・・・・・・レインの、レイン様の記憶は戻ったんですか?」
少年の問いかけに答える前に茶を注ぎ終えたオーレンは静かにポットを置く。少年は淹れたてのお茶を一口飲んだ。

「いや、レイン様の記憶は戻っていない」
「・・・・・・そうなんですか」
「フ・・・・・・。君が申し訳なさそうにすることはないよ。アレはまあ・・・・・・当人の問題だしな」
「当人の・・・・・・?」
オーレンの言いぶりが気になったのか少年が彼の言葉を繰り返す。
「いや・・・・・・何でもない。忘れてくれ」
オーレンはやや慌てたように手を振った。そして青年は少年を見つめ、こう言った。
「・・・・・・君もこれから色々なことがあるだろう。色々なことを知る。それでも決してあきらめないで欲しい。君は私たちの希望なのだから」
「・・・・・・」
少年がどう答えるべきか迷っていると、青年は咳払いをした。
「すまない。負担になるようなことを言ってしまったな。・・・・・・今日のところはもういいよ。好きなところへ行ってくれて構わない。そのうちこちらから連絡するよ」
「説明してくれてありがとうございました」
少年はお茶の残りを飲み干すと席を立ち、ぺこりと青年に礼をした。青年は照れたように手を振った。
「いいさ。まあ、こちらこそよろしくな」

†††