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北の海の魔女52.0

†††52.0

「さて、始めようかね・・・・・・」
魔女が手を上げて魔法を掛け始めました。
魔女の周りに風が立ち、床で渦を巻き、机の上の本のページを好き放題にめくっていきます。
魔女が調合していた薬品の中身がガラス瓶の中から重力から解き放たれたようにふわふわと舞い上がり、赤と青の液体が空中で半分混ざりあい、まだらとなって魔法陣へと吸い込まれていきます。
「さあ、終いだよ・・・・・・」
最後に魔女が両の手を勢いよく振りおろしました。
風が止み、静寂が訪れます。
少女には何も起こりませんでした。

「な・・・・・・何・・・・・・?」
魔女がただ立っているだけの少女を見てよろめきました。
「まさか、お前ではなく・・・・・・?兄だったのか・・・・・・?そんな・・・・・・」
魔女はぶつぶつとなにやらつぶやきながらきょろきょろと周りを見回しています。
「これも問題ない。クリコアトール(*赤と青の薬品のこと)も上手くいっていた・・・・・・。だとすれば・・・・・・」
魔女はつかつかと少女が立っているところまでやってきました。
「そこをおどき」
魔女が乱暴に少女を退かします。そして魔女は魔法陣をじっくりと見直し始めました。
そして、
「アリス!!ここに来なさい!!」
そう叫びました。

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