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詰みかけのゲームみたいな世界に迷い込んで2-1

特に意味は無いけど『2』に突入。話はほとんど動かないよ。

†††2-1

黒いローブを身にまとった少女がスープをすすりながら言う。
「あなたはこれから私たちのレジスタンスに入るわけじゃない?ジョン?」
「ショウタな」
彼女の言葉にマントをまとった男が答える。
<だから僕たちは君の話が聞きたいんだよ、ジョン>
ローブの少女、ミリアの膝の上にちょこん、と乗っている黒猫が言う。
「ショウタだ。お前たち、俺の話をもっとよく聞こうか」
「そうなのよ。聞かせてよ、あなたの話」
「・・・・・・ミリア、俺の名前は?」
「ジョン」
「・・・・・・名字は?」
「サッキー」
「思いっきり間違ってんじゃねえか!話を聞く前にまず俺の名前を覚えろ!」
「ふう・・・・・・。あなたには一度きちんと話しておく必要がありそうね、ジョニー」
「ジョンだ!・・・・・・間違えた!ショウタだ!」
そこでミリアは丸々二呼吸は間を取って言った。
「この世界では本当の名前を知られてはいけないのよ!」
<なんだって、ミリア!>
黒猫が驚いた声を出す。
「ふふふ、あなたが知らないのも無理はないわ。これは魔術師の間の掟。猫のあなたは知らなくてもいいのよ」
「・・・・・・どういうことだ?」
なんだか聞くのもばからしい、とマントの男、サッキー・ジョン(坂井翔太)は思っていた。
「この世界では本当の名前を魔術師に知られてしまうと非常にまずいことになるのよ!」
<ど、どうなるんだい!ミリア!>
舌っ足らずな声で精一杯な緊迫感を持たせて黒猫、キティが聞く。
「・・・・・・恐ろしいことが起こるのよ」
サッキー・ジョン(坂井翔太)は黙ってスープをすすった。
「・・・・・・で、俺の名前は?」
「<サッキー・ジョン>」
「本当の名前は?」
「<サッキー・ジョン>」
「今の話はなんだったんだ」
「ああ。今の嘘だから」
「カミングアウト早っ」
<え、ミ、ミリア!どこからどこまでが嘘なんだい!>
「黒猫、お前はもう黙れ」
「ところでね、ジョン。今日はあなたの話をしてほしいのよ」
「話の方向を曲げすぎだろ。あとジョンじゃねえ、ショウタだ!」
<そうだね、ミリア。今日は新しい仲間、ジョンの話が聞きたいね>
「ジョンじゃねえ!あとお前はさっきの話はええんかい!」
<え、何の話?>
「もういい、この鳥頭」
「じゃあ、話してね、ジョン」
<面白い話を頼むよ、ジョン>
ジョンは怒る気力を失くした。

†††

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