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北の海の魔女 73

†††73

草一本無い平原の上に重い鎧を着た兵士達が正午の太陽に真上から焼かれていた頃、
「ふう、あっついなあ、ここは」
「そうだね。もうちょっと換気したいね」
そんなホルトゥンと少年の会話が関所のどこからか聞こえる。
関所の城壁の辺りだろうか。
「工兵の人がよくがんばってくれたのはよくわかるけれど・・・・・・、この暑さも考慮してほしかったなあ」
「弱音を吐いちゃダメだよ。余計暑くなる」
「・・・・・・本当にいるのかい?魔法使いなんて」
「いるとして行動しなくちゃ。魔法使いだったら君の『幻影』、見破れるんでしょ?」
「まあ、実力があればね」
「じゃあ、使えないよ」
だらだらと玉の汗が二人の首元を伝う。
城壁の上には通路、通常なら兵士が見張りをしている所、がある。その通路の端には一際高い物見やぐらがあった。そこは城壁の足下から階段で上るようになっており、通路から入ることはできなかった。
その辺りから声が聞こえているのだ。
「ふう。ん、あいつらが動くみたいだね」
「え、やっと進軍してくるの?結構長いことしぶってたなあ。まあ、こんなモンかな?」
「おや?変じゃないかい?三つに分かれてるよ」
「ああ、分けるのか・・・・・・。なるほど」
「おいおい、大丈夫かい?僕は一体どうすればいいんだい?」
「大丈夫。作戦は変わらないよ、打ち合わせ通りで」
「わかった」

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