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北の海の魔女 77

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やられた。
私たちの負けだ。

最初に魔法が発動するのを見た瞬間、グルップリーはそう確信した。
使用された魔法は攻撃の魔法などではなく、幻覚、相手を惑わす魔法だった。

アヴィンの関所という地形的利点をまるっきり無視して張られた罠にグルップリーは気づかなかった。
利点を無視していたわけじゃない。逆に利用していたのだ。彼は地形性にばかり気を取られていた。幻覚の魔法などまるで考えていなかった。
なんらかの魔法で山や関所にいきなり敵が現れたり、魔法で攻撃されたりする場合も考えてはいた。
魔法で攻撃し、敵軍を全滅させる。
自らの魔法が正にそのタイプだったので視野が狭くなっていたのだろう。

幻覚魔法は厄介だ。
まずかかった本人たちが気づかない。そして使い方を工夫すれば周りにも全く気づかれない。
だから下手に幻覚にかかった相手に、あなたは魔法にかかっていますよ、と説明しても無駄だ。
本人が拒否する場合もあるが、使い手が強制的に拒否させる場合がある。
そんな風に強引なことをしても周囲は気づかないからだ。

例えば、の話をしてみよう。

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