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詰みゲー! 3-26

†††3-26

「君が殺されるよ」
黒服がそう言った直後、赤服の男らしき影が目の前で動いた。
とっさに後ろに跳び退く。
その直後、ばりばり、と何かが砕ける音が聞こえ、黒服を見ていたはずなのにいつの間にか空を見ていた。
視界が転換したのは赤服の攻撃を食らい、身体が吹っ飛ばされたからであり、ばりばりという音は私の『障壁(バリア)』が砕けた音だ。
その音の正体がわかったのは吹っ飛んでいた自分の体が地面に落ちた後だった。

落ちたのは広間の外。五十メートルは飛ばされたようだ。
「ぐぁっ・・・・・・!嘘だろ・・・・・・?」
今までに食らったことのない衝撃に、殴られたのであろう腹部が燃えるように痛む。

痛みに意識が遠のきそうになりながらもハッキリと理解していた。
『障壁(バリア)』が破壊された。
食らったのはたった一撃。
かすかに見えたのは赤服が右腕を振り上げたところ。
とっさに跳び退いたのは正解だった。もしもそのままあの攻撃を食らっていたら即死していた。

赤服がゆっくりと歩きながら近づいてくる。その顔に表情は無い。
「お前は父上を攻撃した。残念だが生かして返すわけにはいかない」
私は痛みに思わず顔をひきつらせつつも立ち上がった。
「諦めろ。お前は俺から逃げられないし、勿論勝てもしない。大人しく殺されろ」
ふん、と私は思わず鼻で笑ってしまった。
「下らないな。確かにあんたは強いさ。それこそ絶対に勝てないし、逃げるのも難しそうだ。でもな」
一度深く息を吸い、続ける。
「殺されてやる程、私は暇じゃないんだ。仕事はそれこそ山のように、いくらでもあるんだよ」
赤服はやれやれ、と首を振った。
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