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北の海の魔女 96

†††96

「・・・・・・うまくいったな」
「ふぅ~・・・・・・。緊張した。あのおっさん怖いよ、顔が。君とは大違いだよ」
「おお、ほめてくれるのかい?」
「うん。君に迫力が無くてよかった」
「ああ・・・・・・。そうかい、そりゃよかった・・・・・・。それにしたって、あんな嘘でよく引っかけられたな」
「魔法についてよく知らなかったんだろうさ。僕もぜんぜん知らないし」
「そーねえ・・・・・・。知らない人が多いね。まあ、あんな魔法が存在しないとしても、それを証明するのは至難の業だ。看破はできなかっただろうさ」
「誓約魔法か・・・・・・。無いの本当に?」
「さあ?どっかにはあるんじゃないの?僕は知らないし使えないけど」
「テキトーだなあ・・・・・・」
「このくらいがちょうどいいよ、僕には」
「はいはい、わかったよ。・・・・・・さて、次はグルップリーだね」
「えっと僕も行くんだよね?」
「そう。彼が言葉で何と言おうと、僕らは彼を信用できない。信用してはならない」
「悲しい話だね・・・・・・」
「それが戦だよ。・・・・・・とにかく、君は彼と一緒に西の国に行って交渉を成功させてほしい」
「オッケー」
「もしもグルップリーに攻撃されそうになったら・・・・・・」
「わかってるよ。先に何重もの『幻影』を使うんだろ?」
「そう。最初にグルップリーをハメた時みたいに『幻影を現実だと思いこませる』んだ。そうすればグルップリーは攻撃しているつもりでも本当は何もしていない、という状況になる」
「あれけっこう神経使うんだよね」
「泣き言言わない。これが終わったら・・・・・・なにかしてあげるよ」
「おお、ありがたいお言葉。期待せずに待っとくよ」


一時間後、ホルトゥンとグルップリーと十数人の兵たちは西の国へ向けて出発した。

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