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北の海の魔女 99

†††99

捕虜軍が首都前で停止する四日前。

「着いたぞ、ホルトゥン。西の国だ」
「やっとか。遠かったな」

グルップリーとホルトゥンは数十騎の騎兵とともに西の国の首都の前に到着した。
町が見え始めてホルトゥンは再び思案する。二日ほど前から考えていたことだ。

(ここまでグルップリーに特に怪しい動きは無かった・・・・・・。途中から『幻影』を解いて来たが、この先はどうするか・・・・・・)

『幻影』の魔法は長時間持続させることは可能だがさすがに数日間かけ続けるのは難しく、発動と解除のタイミングにホルトゥンはかなり神経を使っていた。

「ホルトゥン」
「なんだ?」
「宿を取っておいた方がいいな」
「宿?我々にそんなヒマは無いぞ?」
「僕らが泊まるんじゃないよ。・・・・・・まあ、とにかく誰かに町の入り口近くに宿を取らせよう。多めに五日ほどの宿泊代金を払えばいいかな」
「・・・・・・ああ、なるほど。そういうワケか。確かに取っておく必要があるな」
「そうだろう」

(・・・・・・危なかった。ほとんど致命的なミスだった。・・・・・・この先彼に『幻影』をかけ続けるべきか・・・・・・。グルップリーにも『幻影』をかけるとなると最低でも三重か四重は『幻影』を重複して使用しなければならない。確かに可能だが、長時間使っていればどこかでボロを出してしまうだろう・・・・・・。どうしたものか・・・・・・)

ホルトゥンに残された思案の時間はもうあまり残ってはいなかった。

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