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北の海の魔女 4.0

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おとこのこが王様のいる町を目指して森の中を歩いていると、崖の下に一匹のオオカミがうずくまっていました

「どうしたんだい?」
おとこのこはオオカミに聞きました

「シカを追いかけていたら崖から落ちてしまったのさ。目をケガしてね。エサを食べてないからもう動けない。いまは死ぬのをまっているのだよ」
とオオカミは言いました

見ればその目には大きな傷があり、もうこのオオカミの目が回復することは無い、ということがすぐにわかりました

「どうにかならないのかい?」
「どうにもならないよ。目が見えないし、走れない。それとも君が私のエサになってくれるのかな?」
そうオオカミは言ってにやりと笑いました

「それはできないね。ぼくにはやることがあるから。これから王様のいる町に行くんだよ」
「王都へ?なら早く行きなさい。私にかまう必要はない」

オオカミはどこか満足したように寝そべりました

「ううん、エサをもってくるよ」

オオカミはおどろいてかおを上げました

「どうして私のためにそこまでするんだい?私を助けるということはほかのだれかをころすということだよ?」
「わかっているよ。ぼくはあなたを助けたくなった。それだけだよ」
そういうと男の子は再び森の中へ入っていきました

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