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詰みゲー! 4-44

†††4-44


「おはよう!気分はどうだ?」
「ん・・・・・・?うん・・・・・・?」

ジョンは番人に肩を叩かれて目が覚めた。

「あれ、俺は・・・・・・?」
「死んだって?そーだよ、死んだ。奴に、エヴリスに斬り殺された。だから俺が君の肉体を再生した」
「あー、そうなの?ありがとう」
「いえいえ、どういたしまして」
「負けたかあ・・・・・・」
「ああ、惨敗だったね」
「それを言うなよ~・・・・・・」

落ち込むジョンの肩をぽんぽんと番人が叩いた。

「まあ、落ち込むなよ。また挑戦すればいいじゃん」
「そうだな、よし!」
「お?もう行くか?」
「ああ!」
「よーし、じゃあ、行ってこい!」
「始めてくれ!」
「いざ・・・・・・、始めッ!」

ジョン対エヴリスの第二戦目が始まった。
・・・・・・始まってしまった。

「「あ」」

ジョンと番人の両方が同時に間抜けな声を出した。


***


おさらいしよう。前回番人が言っていたのだが、「ジョンが生き返ることができる回数は一回」であった。また、決闘が始まればそれを終えるには勝敗がつく(どちらかが死ぬ)以外に無いこともわかっている。
以上の点をふまえれば、
何も考えずに惨敗した相手に二戦目を挑んだジョンは、三途の川に片足を突っ込んだも同然なのだ。

「ああああああーーーーー!やっちまったぁーーーーーー!」
「ジョン!いいか、よく聞け!俺が指示を出す。素直に従え!」
「くっ、わかった!」
「まず、エヴリスを正面から見ろ!目を絶対に逸らすな!」

ジョンはのしのしと歩いてくるエヴリスを真っ直ぐに見た。一度殺されているジョンにはエヴリスが死神にしか見えなかった。エヴリスを見ていると自分の存在が消えてしまうかのような恐怖に襲われた。
思わずジョンはエヴリスから目を逸らした。

「ジョン!目を背けるなッ!死ぬぞ!」
「でもあいつの目がっ・・・・・・」
「目を見ても死なねえ!だけど目を見なければ死ぬんだ!ジョン、目を見ろ!」

(目を見ても死なない。目を見なければ・・・・・・死ぬ!)

ジョンはエヴリスの目を見た。不思議と恐怖は薄らいでいた。
エヴリスが剣を振り上げる。ジョンはその動作をさきほどよりものろいと感じた。
ジョンはその時間で片刃の剣を具象化した。

ぎん!

左手で柄を、右手で刃を支えてエヴリスの刃を受け止めた。しかし、エヴリスの剣の圧力はケタ違いに強く、徐々にジョンの剣は押し込まれていった。
エヴリスの剣がジョンの額にゆっくりと下りてくる。

「ジョン!」

番人の声がする。しかし、ジョンにはそれが妙に遠くに聞こえた。
今にも斬り殺されるジョンは不敵に笑った。番人はてっきりジョンが発狂したのだと思った。

「なあ、エヴリス・・・・・・。お前強ええよな。俺なんかよりずっと。でもさあ、俺にできて、お前にできないことが一つあるんだぜ・・・・・・」

ジョンは一際口元を歪めると、大声で宣言した。

「《具象化する拘束服<エンボディド・リストリクション>》!!!」

エヴリスの全身は一瞬にしてガラス質の結晶体で覆い尽くされた。
鎧の関節という関節が全て硬化してエヴリスは身動き一つ取れなくなった。

ジョンが番人を振り返る。

「俺のネーミングセンスどう?」

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