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さまよう羊のように 8-10

†††8-10


「初めまして、だな」

黒の高級車の中からキツネのように鋭い目つきをした男が顔を見せた。
ココ、ナッツ、ギャットは同時にこの男はマフィアだと理解した。男は彼らの表情を見て満足げに言った。

「逃げようとするな。もうお前たちは囲んである。無駄なことはするべきではない。・・・・・・そうは思わんかね?」

車の中からうすく笑みを浮かべて男は部下に合図する。すぐに数人のマフィアが三人を取り囲む。構えもせず手に銃を持っていた。
そのとき、ギャットが怪我をしているにも関わらず目にも止まらぬ速さでマフィアの一人から銃を取り上げ、そのマフィアの手を後ろ手に取り、抵抗できなくして人質にした。ココとナッツもギャットの邪魔にならないように素早く背中合わせに陣形を取った。

しかし、車の中の男は一切慌てた様子を見せずに、
英語で、
三人に話しかけた。

「英語は話せるかね?ならば聞くがいい。我々は君たちを決して逃がし
はしない。たとえその鉄砲玉を見捨てることになっても、だ。悪いことは言わん。その男を放せ」
「断ったら?」

英語で聞き返したギャットに男は肩をすくめた。

「そいつごと君たちを穴だらけにするだけさ。簡単だろ?なあに心配は要らんよ。部下の私に対する信頼は揺らがないように上手く交渉するフリはするさ」

ギャットはその男と睨み合っていたが、すぐに鉄砲玉と呼ばれた男を放して銃を捨て、両手を挙げた。逃げきれないと悟ったのだ。

「わかった。降参だ」


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