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北の海の魔女 34.0

†††34.0

そのまま一日が過ぎた。
盗賊達の会話のうち漏れ聞いた部分から推測すると、『旦那様』に付いていった盗賊はまず『旦那様』を彼の屋敷へと連れていき、そこで金を受け取り、適切な手順を踏んだ後、都を脱出する手はずだったようだ。適切な手順、というのは『旦那様』を縛るなどして通報されないようにすることだ。
本来ならばもう戻ってきてもおかしくない、むしろ戻っていないことがおかしい、という時間になっても三人の盗賊が戻ってこないので盗賊達は皆落ち着かなかった。それはリーダーにしても同じだった。
「落ち着け、お前ら」
そう言うリーダーの声もひどくいらだっていた。
あとどのくらいで移動するのだろう、と少年は思った。

さらに数時間が経ち、リーダーが移動の号令をかけよう、とした頃に三人は帰ってきた。
「へっへっへ、見てください、お頭」
そう言って、一人の盗賊が札束が一杯につまった袋を差し出した。
リーダーの口元がにやりとゆがんだ。

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